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厚塗り、アニメ塗り、ブラシ塗り。自分に合った「塗り方」を見つけるためのスタイルガイド

デジタルイラストを始めると、「厚塗り」「アニメ塗り」「ブラシ塗り」「水彩風」など、さまざまな塗り方があることに気付きます。

SNSやイラスト投稿サイトを見ていると、どれも魅力的に見えて「結局どれを選べばいいの?」「自分にはどの塗り方が向いているのだろう」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

実際、塗り方によって作品の印象は大きく変わります。同じ線画でも塗り方を変えるだけで、アニメのような雰囲気になったり、リアルで絵画のような作品になったりします。

しかし、初心者のうちから「正解の塗り方」を探そうとする必要はありません。それぞれの塗り方には特徴があり、向いている作品や学習方法も異なります。

この記事では、代表的な塗り方の特徴やメリット・デメリットを紹介しながら、自分に合ったスタイルを見つけるための考え方を解説します。

そもそも塗り方に正解はあるの?

まず知っておいていただきたいのは、イラストの塗り方に絶対的な正解はありません。

プロのイラストレーターでも、作品や仕事の内容によって塗り方を使い分けています。

ゲームイラストでは厚塗りが採用されることもあれば、アニメ作品ではシンプルなアニメ塗りが使われることもあります。

つまり、「どの塗り方が一番上手い」ということではなく、自分が表現したい世界観や目的に合っているかどうかが重要なのです。

塗り方は優劣ではなく、それぞれ異なる表現方法のひとつと考えましょう。

アニメ塗りの特徴

デジタルイラスト初心者が最初に学ぶことが多いのがアニメ塗りです。

シンプルな色分けと影で構成されるため、比較的取り組みやすい塗り方と言えます。

アニメ塗りとは

アニメ塗りは、ベースカラーの上に影をはっきりと分けて塗る手法です。

グラデーションを多用せず、境界がはっきりした影を入れることが特徴です。

テレビアニメやゲームキャラクターなどでも広く採用されています。

メリット

  • 初心者でも挑戦しやすい
  • 作業時間を短縮しやすい
  • キャラクターが見やすくなる
  • 線画との相性が良い

イラスト制作の基本を学ぶうえでも適した塗り方です。

向いている人

アニメや漫画のようなイラストが好きな方や、まずはデジタルイラストに慣れたい初心者におすすめです。

厚塗りの特徴

厚塗りは、絵画のような重厚感やリアルな質感を表現できる人気の塗り方です。

プロのイラストレーターやコンセプトアーティストにも多く採用されています。

厚塗りとは

厚塗りでは、線画をあまり残さず、色を重ねながら立体感や質感を作っていきます。

色同士をなじませたり、ブラシを重ねたりしながら描き進めるため、アナログ絵画に近い印象になります。

メリット

  • 立体感を表現しやすい
  • 光や空気感を描きやすい
  • リアルな質感が出せる
  • 迫力ある作品に仕上がる

完成した作品には高級感や重厚感が生まれやすくなります。

難しい点

一方で、初心者には難しく感じる部分もあります。

色の知識や光の理解が必要になるため、最初は思うように描けないこともあります。

また、修正を繰り返しながら仕上げることが多く、制作時間も比較的長くなります。

ブラシ塗りの特徴

ブラシ塗りとは特定の塗り方を指すというよりも、ブラシの質感を活かした柔らかな表現全般を指すことが多くあります。

近年のイラストでは非常によく見られるスタイルです。

柔らかな雰囲気を作りやすい

エアブラシやテクスチャブラシ、水彩ブラシなどを組み合わせることで、優しく温かみのある作品に仕上げることができます。

グラデーションも自然に表現しやすく、イラスト全体が柔らかな印象になります。

表現の幅が広い

ブラシの種類によって作品の印象が大きく変わります。

例えば、

  • 水彩風ブラシ
  • 油彩風ブラシ
  • 鉛筆風ブラシ
  • テクスチャブラシ

などを使い分けることで、自分だけの表現を作ることもできます。

水彩風の塗り方

近年人気が高まっているのが、水彩画のような透明感を活かした塗り方です。

透明感が魅力

色を何層にも重ねながらも、全体的に淡く軽やかな印象を残すことが特徴です。

光を感じさせる柔らかな作品になりやすく、優しい世界観を表現したい場合に向いています。

色選びが重要になる

水彩風では彩度や色の重なり方によって印象が大きく変わります。

そのため、配色の知識も身につけていくと作品の完成度がさらに高まります。

初心者はどの塗り方から始めるべき?

結論としては、最初はアニメ塗りから始めることをおすすめします。

理由は基礎が身につきやすいから

アニメ塗りでは、

  • 光の向き
  • 影の付け方
  • レイヤー操作
  • 色分け

など、デジタルイラストの基本を効率よく学ぶことができます。

基礎を理解したあとで厚塗りやブラシ塗りへ挑戦すると、より理解が深まりやすくなります。

最初から難しい塗り方を選ばなくても大丈夫

SNSで見る美しい厚塗り作品に憧れる方も多いでしょう。

しかし、最初から同じような作品を目指す必要はありません。

まずはシンプルな塗り方で完成作品を増やし、少しずつ表現の幅を広げていくことが大切です。

自分に合った塗り方を見つける方法

「自分に向いている塗り方が分からない」という場合は、いくつか試して比較することが近道です。

同じ線画で塗り比べてみる

一枚の線画を使って、

  • アニメ塗り
  • 厚塗り
  • 水彩風
  • ブラシ塗り

を試してみると、それぞれの違いがよく分かります。

描きやすさだけでなく、「楽しいと感じるかどうか」も大切な判断基準になります。

好きなイラストレーターを分析する

憧れているイラストレーターがいる場合は、その人の塗り方を観察してみましょう。

例えば、

  • 影は硬いか柔らかいか
  • グラデーションは多いか
  • 線画を残しているか
  • ブラシ跡は見えるか

などを分析すると、自分が惹かれる表現の共通点が見えてきます。

塗り方は途中で変えても問題ない

初心者の方の中には、「一度決めた塗り方を続けなければならない」と思っている方もいます。

しかし、そのような心配は必要ありません。

多くのイラストレーターは、経験を積む中で少しずつ塗り方を変えています。

最初はアニメ塗りから始め、その後ブラシ塗りを取り入れたり、厚塗りの技法を部分的に組み合わせたりするケースも珍しくありません。

塗り方は固定するものではなく、自分の成長や表現したい作品に合わせて変化していくものです。

そのため、「今の自分が描きやすい」と感じる方法を選ぶことが何よりも大切です。

まとめ

イラストにはアニメ塗り、厚塗り、ブラシ塗り、水彩風など、さまざまな塗り方があります。

それぞれに特徴があり、向いている作品や表現したい雰囲気も異なります。

初心者のうちは、まずアニメ塗りで基本を身につけ、その後さまざまな塗り方を試していくことで、自分らしいスタイルを見つけやすくなるでしょう。

また、一つの塗り方にこだわりすぎる必要はありません。複数の技法を学ぶことで表現の幅も広がり、作品ごとに最適な塗り方を選べるようになります。

大切なのは「流行している塗り方」を選ぶことではなく、「自分が描いていて楽しい」と感じられるスタイルを見つけることです。

楽しみながらさまざまな塗り方に挑戦し、自分だけの表現を少しずつ育てていきましょう。