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「イラストが上手くならない…」「才能ないかも…」と迷った時の考え方

イラストを描いていると、一度は「自分には才能がないのではないか」と感じる瞬間があります。

SNSを開けば、自分より年下なのに驚くほど上手な人がいる。同じ時期に絵を始めたはずなのに、どんどん成長していく人がいる。何時間も練習しているのに思うような絵が描けず、「これ以上続けても意味があるのだろうか」と不安になることもあるでしょう。

特にイラストは、努力の成果がすぐに見えにくい分野です。勉強のようにテストの点数で成長を確認できるわけでもなく、スポーツのようにタイムや記録が数字で表れるわけでもありません。そのため、多くの人が途中で自信を失ってしまいます。

しかし、本当に「才能がない」ことが原因で上達できないのでしょうか。

実際には、多くの場合、才能の有無よりも考え方や学習の向き合い方の違いが成長速度に大きく影響しています。

この記事では、「才能がない」と感じてしまう理由を整理しながら、長く成長を続ける人が持っている考え方について解説します。

なぜ人は「才能がない」と感じてしまうのか

イラスト初心者だけでなく、中級者や上級者であっても、自分の才能に疑問を持つことがあります。

まずは、その原因について考えてみましょう。

上手な人と比較してしまうから

現在はSNSによって世界中の作品を見ることができます。

ほんの数秒スクロールするだけで、自分より遥かに上手なイラストが何枚も表示されます。その結果、自分の絵がひどく未熟に見えてしまうことがあります。

しかし、そこで見えているのは完成した作品だけです。

その人が何年練習してきたのか、どれだけの時間を費やしてきたのかは見えません。

また、何十枚も描いた中から最も良い作品だけを公開していることも珍しくありません。

見えている部分だけを比較して落ち込んでしまうのは、ある意味で当然のことなのです。

成長している実感が持てないから

イラストは上達が緩やかな分野です。

一週間や一か月程度では、自分ではほとんど変化を感じられないこともあります。

しかし、成長していないわけではありません。

線を引く回数が増えれば手の動きは安定しますし、人体を学べば少しずつ形の理解も深まります。

ただ、その変化が小さいために気付きにくいだけなのです。

理想だけが先に高くなるから

絵を学び始めると、見る目が育っていきます。

すると、今まで気にならなかった欠点が見えるようになります。

つまり、自分の絵に不満を感じるのは、実は成長している証拠でもあるのです。

描く力以上に見る力が先に成長すると、「前より下手になった気がする」と感じることもあります。

しかし実際には、絵を見る基準が高くなっただけという場合が少なくありません。

本当に才能だけで上達は決まるのか

イラスト業界には、幼い頃から絵が上手だった人も確かに存在します。

そのため、「やはり才能がすべてなのではないか」と思ってしまうこともあるでしょう。

しかし、長期的な視点で見ると話は少し違ってきます。

最初の差と最終的な差は別問題

スタート時点では差があるかもしれません。

同じ初心者でも、絵を描くことが得意な人と苦手な人は存在します。

しかし、数年単位で考えた場合、その差よりも練習量や学習方法の影響が大きくなります。

実際、多くのプロイラストレーターは「最初から上手だったわけではない」と語っています。

最初の才能が多少あったとしても、それだけでプロレベルに到達できるわけではありません。

続けられる人が最終的に強い

イラストは短距離走ではなく長距離走です。

最初に上手だった人が途中で描かなくなれば成長は止まります。

一方で、最初は下手でも何年も継続した人は大きく成長します。

イラストの世界では、「最初から上手い人」よりも「続けられる人」の方が最終的に大きく伸びるケースが少なくありません。

伸びる人が持っている考え方

ここからは、長く成長を続ける人に共通する考え方について紹介します。

結果ではなく行動を見る

伸びる人は、「今日の絵が上手く描けたか」だけで自分を評価しません。

むしろ、

  • 今日は30分練習した
  • 人体の勉強をした
  • 模写を1枚完成させた
  • 苦手な部分に挑戦した

といった行動に目を向けています。

結果だけを見ていると、上手く描けなかった日に落ち込んでしまいます。

しかし、行動を積み重ねることに意識を向ければ、継続しやすくなります。

失敗を成長材料として考える

伸びる人は失敗を避けようとしません。

むしろ失敗の中に学びがあることを知っています。

描いてみて初めて、自分の苦手な部分が分かるからです。

人体が描けないなら人体を学べばいい。

背景が苦手なら背景を練習すればいい。

失敗は能力不足の証明ではなく、次に学ぶべき課題を教えてくれるヒントなのです。

他人ではなく過去の自分と比較する

成長を実感するためには比較対象が重要です。

SNSの人気絵師と比較しても、自信を失うだけかもしれません。

それよりも半年前の自分、一年前の自分と比べてみましょう。

以前は描けなかったポーズが描けるようになっていたり、線が安定していたり、色塗りが上達していたりすることに気付くはずです。

才能がないと感じたときにやってほしいこと

どうしても自信を失ってしまったときは、無理に前向きになろうとする必要はありません。

まずは冷静に現状を見直してみましょう。

過去作品を見返す

成長を実感できないときほど、過去作品を見返してみてください。

数か月前の絵を見ると、自分が思っている以上に成長していることがあります。

普段は気付かない小さな変化も、時間を空けて比較すると見えやすくなります。

小さな目標を作る

「プロレベルになりたい」という目標だけでは、ゴールが遠すぎて挫折しやすくなります。

例えば、

  • 顔を自然に描けるようになる
  • 手の練習をする
  • 背景を一つ描けるようになる
  • 月に5枚完成させる

など、小さな目標を設定する方が継続しやすくなります。

達成体験を積み重ねることがモチベーション維持にもつながります。

一時的にSNSから離れる

比較によって苦しくなっている場合は、少しSNSから距離を置くことも有効です。

情報収集は大切ですが、常に他人の作品を見続ける必要はありません。

自分自身の練習や制作に集中する時間を作ることで、余計な焦りを減らすことができます。

まとめ

イラストを描いていると、「自分には才能がない」と感じる瞬間は誰にでもあります。しかし、その感情は必ずしも客観的な事実ではありません。

多くの場合は、上手な人と比較してしまったり、成長が見えにくかったり、理想と現実の差に悩んでいたりすることが原因です。

実際には、長く成長し続ける人ほど才能について考える時間よりも、学び続けることや描き続けることに意識を向けています。

才能があるかどうかを悩むよりも、今日一枚でも多く描くことの方が成長には大きな意味があります。

今は思うように描けなくても構いません。大切なのは、自分の可能性を決めつけずに描き続けることです。

数か月後、数年後に振り返ったとき、「あのとき諦めなくてよかった」と思える日がきっと来るはずです。